キーリング・カーブ

オーストラリアの森林火災ですが、ニューサウスウェールズ州では「制圧」を宣言しています。

森林火災「制圧」宣言 東部ニューサウスウェールズ州―豪 時事

過去数カ月、大規模な森林火災に悩まされてきたオーストラリア東部ニューサウスウェールズ州で、消防当局は13日、「すべて封じ込めた」と事実上の火災制圧宣言を行った。

死者は「33名」に上っていますが、先週末からの豪雨によって鎮圧されたようです。

これでコアラとカンガルーも一服できそうです。

2月6日、世界気象機関(WMO)は、南極半島北端で過去最高気温となる「18.3℃」を記録したと発表したばかりですが、2月9日南極のシーモア島においてブラジル人研究者が「20.75℃」を観測しています。

アルゼンチンに近いです。

Antarctic temperature rises above 20C for first time on record ガーディアン

この気温は「信じられないほど異常なもの」と言っています。

1982年1月南極のシグニー島で観測された「19.8℃」を完全に上回っています。

南極において気温が「20℃」を上回ったのは初めてです。

ただこの記録は世界気象機関において確認される必要があり、継続的に観測されているわけではないためにデータがなく、温暖化の長期的傾向を判断する材料にはならないようです。

南極には地球上の氷の「90%」があり、世界の淡水の「70%」はここに貯蔵されています。

南極の氷の厚さは平均2㎞であり、最も厚いところでは4.8㎞にも及びます。

万が一にも南極の氷の融解が開始され、すべての氷が溶け始めますと、何世代もかけて海水面は「61メートル」上昇します。

ソース

南極は最も地球温暖化が進んでいる地域の一つであり、50年間で気温は「3℃」上昇しています。

南極の西側に生息するヒゲペンギンも、1970年以来その個体数が「77%」減少していることが判明しています。

ぞろ目です。

グリーンピースは国連に対して2030年までに、海の3分の1以上を保護区にするよう呼びかけています。

ペンギンだけではありません。

絶滅の危機に直面している動植物100万種のうち半数にあたる「50万種」が昆虫であることが分かっています。

「昆虫50万種が絶滅の危機に」 科学者ら警告 AFP

絶滅の危機に直面している世界の動植物100万種の約半数は昆虫だとする研究結果が10日、発表された。

昆虫の消失は人類にとって大惨事となる可能性があると、研究は警告している。

「ほぼすべての昆虫の個体数減少と絶滅に人の活動が関係している」

昆虫の絶滅も人為起源です。

まるで人類は歩く新型コロナウィルスですな。

多くの動植物の個体数が激減しているにも関わらず、まるでウィルスのように人間だけが増殖し、他の動植物に感染しながら、種を滅ぼしています。

人間の数が増えれば、増えるほど、それに比例して動植物が減少している。

まるで人間は自然界の鼻つまみ者です。

世界規模では、虫媒(昆虫による受粉媒介)を必要とする作物には年間2350億~5770億ドル(約25兆8000億~63兆4000億円)の経済的価値があるという

そして、多くの動物が生存のために大量の昆虫に依存している。

また、18~19世紀にかけて起きた産業革命以降に絶滅した昆虫種は、全体の5~10%に上るとされている。

アリゾナ大学の研究チームによれば、あと50年、つまり2070年までにすべての動植物の3分の1以上の種が絶滅すると報告しています。

Study suggests that one-third of all plant and animal species could be extinct by 2070

IPCCの執筆者である鬼頭昭雄氏によれば、地球上で氷床が存在する時期を「氷河時代」と言い、現代は南極やグリーンランドに氷床が存在しておりますので氷河時代に分類されると言っています。

その氷河時代の中でも特に寒く、氷床が大きく発達している時期を「氷期」と言い、現在のように南極やグリーンランドという限られた地域にのみ氷床が見られる時期を「間氷期」と言います。

従って現在は、氷河時代の中の間氷期です。

現在の氷河時代は、今から4300万年ほど前に始まりました。

それ以前の2億年ほどは、地球は温暖であり、氷床は消えていたと考えられています。

ミランコビッチ・サイクルでも長期的な傾向では寒冷期に向かっているはずなのですが、それを大きく打ち消すような温暖化が進んでいます。

それほど人類は大量の温室効果ガスを排出しているのです。

1980年代から観測されている地球観測衛星によれば、地球のエネルギー収支の平衡が崩れていることが判明しています。

太陽から地球が吸収している熱エネルギーは、1平方メートルあたり「240ワット」なのに対し、地球が宇宙に放出しているエネルギーは「239ワット」であり、差し引き「1ワットの入超」です。

地球が暖まりつつあることが観測衛星のデータから分かっています。

その主原因は大気中の二酸化炭素濃度が高くなり、温室効果を高めていることであり、温室効果ガスが増加していくということは、地球から宇宙に向けてのエネルギー放出を妨げる効果が作用している。

これも人為起源です。

人類は地球を滅ぼすか、あるいは大打撃を与えていくかもしれません。

鬼頭氏は、2015年時点の書物『異常気象と地球温暖化』においてこう言っています。

現実問題として、2℃以下に抑えることは、私は非常に難しいと思っています。

既に5150億トンが排出されており、年間の排出量は約100億トンで、この値は増加を続けています。

温室効果ガスの排出を制限しようとする国際交渉は依然継続中であり、さまざまな慣性があるため、温室効果ガスの排出が減り始めるには相当な時間がかかるでしょう。

悲観的な見解ですが、工業化以降の地球平均気温が3℃から4℃になることは避けられないと考えて、適応策などの対策を立てておくべきでしょう。

しかし先にも触れたように『深刻で広範にわたる不可逆的な世界規模の影響に至るリスク』が高いことに留意する必要があります。

IPCCの執筆者が述べている点、重いものがあると思う。

専門家でも「3℃~4℃」の気温上昇は避けられないと見ている。

人類滅亡ですな。

世界の平均気温が、もし2℃上昇すれば、人類は必ず思い知ることになる。

今月の4日、EUのコペルニクス気候変動サービス(C3S)が、先月の1月は観測史上最も暖かい1月であったことを公表しておりましたが、アメリカのNOAA(アメリカ海洋大気庁)も13日、同じことを発表しています。

1月の世界の気温、観測史上141年で最も温暖だった 米海洋大気局 CNN

米海洋大気局(NOAA)は13日、今年の1月は統計を取り始めて以来の141年で最も温暖だったと発表した。

世界の1月の気温が今年ほど高かった年は、NOAAが統計を取り始めてからの141年間で1度もなかった。

NOAAによると、今年1月の気温は、過去最高だった2016年1月の気温を0.02度上回った。

世界の気温が平年を上回る傾向は、今年いっぱい続く見通しで、2020年は観測史上5番目以内に入る暖かさになるとNOAAは予想している。

エル・ニーニョなしでこの気温です。

ソース

今年は観測史上最も高気温だった2016年を超えるかもしれません。

ちなみに暑い年、トップ10はこれです。

作成 : Creator’s Room / NOAA

今後の未来は寒冷化することはなく、温暖化していきますが、その大きな根拠の一つが二酸化炭素濃度の途切れることのない上昇です。

アル・ゴア元副大統領の師である海洋学者・ロジャー・レベルが、キーリング曲線で有名なチャールズ・デービッド・キーリングをスクリプス海洋研究所に招いて、世界中の二酸化炭素量の基準となるスナップ・ショットを作らせました。

時期や場所の違いによる大きな変動を平均した数値です。

それ以前から二酸化炭素濃度をモニターしていた北欧の科学者もいましたが、工場や農場から排出されるパルス等により不正確な計測しかできませんでした。

それをキーリングは、何か月もかけて研究し、工夫をこらし、作業を続けながら独自の二酸化炭素濃度を測る機器を作り上げました。

辛抱強く技術を磨きながら、キーリングはカリフォルニア中の様々な場所の空気を測定していくうちに、手つかずの自然が最も残っている場所では同じ二酸化炭素の数値が出ることに気づきました。

これが大気中の二酸化炭素の本当の基線レベルに違いない。

風上にある工場や農場からの放出によるパルスが通過する、まさにその下にこの濃度が存在している。

キーリングがマウナロアを観測地点に選んだのも、この手つかずの自然があったからです。

これがキーリング曲線です。

赤丸で囲んだ部分は、1964年の春に資金が底をついたために計測することができず、空白になっていることをあらわしています。

1958年から一貫して二酸化炭素濃度は上昇しています。

ギザギザになっているのは、夏から秋にかけて植物が二酸化炭素を吸収するために減少し、濃度は低下していきます。

その値は少し遅れて10月ぐらいが最低となります。

逆に冬から春にかけて植物が分解され、今まで吸収した二酸化炭素を放出しますので二酸化炭素濃度は春にかけて上昇し、これも少し遅れていつも5月に最高値をつけます。

その年間の最低と最高がこのギザギザです。

地球温暖化に対して政策当局者が何もしなければ、二酸化炭素濃度は2100年までに「936ppm」まで上昇します。

工業化前の3.3倍です。

このキーリング曲線が、2月10日最高値をつけたのです。

本来ならば5月につけますから、実際はこれ以上になるでしょうが、「416.08ppm」をつけています。

ソース

ソース

当局者は5月には「417ppm」を超えると予想しています。

このキーリング曲線が示す二酸化炭素濃度の上昇を見ますと寒冷化はなく、今後も世界の平均気温は上昇を続けることが分かります。

そしてそれは不可逆的で不可避、そして破壊的な影響となるでしょう。

現代はそういう時代だということですね。

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コメント

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