ジャンク債バブル崩壊が始まった?

去年の12月25日に家計調査が出ましたが、個人消費は11月は「マイナス2.9%」でした。

家計調査 総務省

3ヵ月連続のマイナスです。

実収入も「マイナス1.4%」ですから収入が増えないのに消費が増えるわけありません。

この3ヵ月は個人消費のマイナス幅が拡大しているわけですが、実収入も3か月連続でマイナスを記録しています。

消費者物価指数もCPIは「0.3%」、コアCPIは「0.1%」、コアコアCPIは「0.9%」でした。

2年7ヵ月も異次元とも言われる金融緩和を継続してこれです。

コアCPI プラス0.1%

ほとんど物価の上昇に影響がない。

焦った日銀は新たな指標を設け、去年の7月から日銀版新型コアの公表を始めましたけれども、ここでも3ヵ月連続で横這いでした。

日銀版コアコアCPIは11月は「1.2%」でした。

9月も「1.2%」、10月も「1.2%」、そして11月も同じく「1.2%」でした。

物価の基調は3ヵ月間変わらずということです。

金融緩和をしているのに変わらないということですね。

紙幣を増刷するということは、資産が増えると同時に負債が増えることであり、この債務が世界経済の新たな懸念材料になっています。

金融緩和政策は世界の債務を際限もなく増加させる。

世界は借金で溺死する。

金融緩和とは畢竟、世界経済の衰退と崩壊をもたらす政策だったのかもしれません。

いいことなのか、悪いことなのか判断は分かれるかもしれませんが、サウジアラビアがイランと国交を断絶しました。

スンニ派とシーア派の対立です。

サウジ、イランと国交断絶 産経

この報道を受けて原油価格が急騰し、WTIやプレント原油、そしてアジア向けのドバイ原油も一時上昇しました。

大きな紛争に発展していけば原油価格も上昇していくかもしれませんが、同時に中国の株式市場では、本日から導入されたサーキットブレーカーが、始めて発動されました。

中国株式市場のCSI300指数が7%下落、大引けまで取引停止 ロイター

年明けの初っ端から発動するとは想像していなかったかもしれません。

しかも取引を中断するといった発動ではなく、終日取引停止の発動だったようです。

新年早々、株取り引きの停止とは何を意味しているのでしょう。

サウジとイランの国交断絶に中国株式の下落から本年は始まりました。

中国株の下落の主因はPMI(製造業購買担当者景気指数)が景気の改善と悪化の分かれ目である「50」を10か月連続で下回り「48.2」を記録したためです。

10か月連続で下降しているわけですから、中国経済の鈍化も鮮明になってきています。

世界経済唯一のエンジン役であった中国経済の成長鈍化は、アメリカの利上げと共に暗雲を予感させます。

米石油・ガス企業の破綻増 10~12月期9社 大不況以来の高水準 産経

原油価格の下落が米国、メキシコの石油・ガス企業を直撃し、経営破綻や大幅な人員削減に直面している。

米ダラス連銀が23日発表した10~12月期(第4四半期)のエネルギー経済報告書によれば、米国の石油・ガス企業少なくとも9社が同期に破産を申請した。

これは四半期ベースとしてはグレート・リセッション(大不況)以来の高水準だ。

「このペースで破綻が続けば2016年にはさらに増える可能性がある」

去年の10月~12月のわずか3か月でアメリカの石油・ガス企業が9社も破綻している。

これは大不況以来の高水準であり、今年はさらに増加すると言っています。

大不況以上と言いますと世界大恐慌でしょうか。

アメリカの利上げによって新興国も打撃を受けますから、あまり良い材料は見当たりません。

アメリカが順調に利上げをしていけば当然、ドル高円安基調になるでしょうが、不況の暗雲に飲み込まれ、利上げに堪えられなくなれば、円高になる可能性もあります。

逆オイル・ショックの影響が世界経済の成否を分けると思っています。

アングル:原油急落で米投信業界にあまねく広がる痛み ロイター

原油価格の急落は、米国のありとあらゆるミューチュアル・ファンド(投資信託)に打撃を与えている。

大方が年内(2015年)としていた原油価格反発の予想時期は今や来年に先送りされているが、ゴールドマン・サックスに至っては価格がさらに20ドルまで下落する恐れがあると警告している。

米国のミューチュアル・ファンド全体では過去3年間でエネルギーセクターへの投資をおよそ40%も削減し、投資比率は8.36%から5.11%に下がった。

それでも原油安がなお痛みをもたらしていることがすぐにわかる。

典型的なのは天然ガス大手チェサピーク・エナジー(CHK.N)への投資だ。

多くのファンドは、チェサピーク株が反発する展開に賭ける取引を行ったが、株価はさらに下落。

ビル・ナイグレン氏が運用する60億ドルのオークマーク・セレクト・ファンド(OAKLX.O)などが損失を被った。

去年の12月4日、OPECは減産を見送りました。

これ以上の原油価格下落を容認しているとしか思えない。

そのサウジアラビアが、原油価格の急騰につながるイランとの戦争を選択するとも思えません。

国交断絶による原油価格の急騰は一時的なものではないか。

サウジは単にシェール産業を潰したいだけかもしれませんが、原油価格の下落はそれを遥かに凌ぐ影響力を行使していくことになると思います。

米国でジャンク債バブル崩壊が始まった JBpress

国際エネルギー機関(IAEA)も12月11日に「世界の石油市場は少なくとも2016年末までに供給過剰の状態が続く」との見方を明らかにした。

12月14日付ブルームバーグによると、ヘッジファンドなど投機家による原油価格下落を見込む売りポジションが過去最高に達しているという。

2014年11月のOPEC総会後に原油価格が1バレル=20ドルも急落したことを思い起こせば、1バレル=20ドル台という水準は想定内になったといってよいだろう(「10ドル割れもあり得る」との見方も出始めている)。

1バレル10ドル割れというのは致命的です。

本当に世界経済が崩壊してもおかしくありません。

米国でジャンク債(高リスク、高利回りの投機的要素が強い株)への懸念が急速に広がっている。

市況の著しい悪化により、ジャンク債ファンドの「大虐殺」が続くと市場関係者は予想している。

専門家の間でも「リーマン・ショックの再現はないとは言い切れない」との見解が支配的である。

リーマン・ショックの1年前に起こった「パリバ・ショック」を彷彿とさせるサード・アベニュー・マネジメントの破綻は、サード・アベニュー・ショックと言われ、欧米の金融市場に衝撃を与えました。

世界のシャドーバンキングの規模は約71兆ドルであり、国別で見れば米国の26兆ドルが最大で、ユーロ圏が22兆ドルと続いている。

セクター別の内訳は投資ファンドが21兆ドルと全体の35%を占めており、このことから今後の金融危機の火種は欧米の投資ファンドの中に存在する可能性が高いことが分かる。

シャドーバンキングの規模は全体で「71兆ドル(8520兆円)」であり、そのうちアメリカが「26兆ドル(3120兆円)」、欧州が「22兆ドル(2640兆円)」で合わせて「48兆ドル(5760兆円)」であり、率としては欧米で「67.6%」を占めます。

欧米の投資ファンドが次の金融危機の火種となる。

ジャンク債の現在のデフォルト率はリーマン・ショック直後の水準にまで上昇しており、総額2360億ドルとされるジャンク債ファンドは過去7年で最悪のパフォーマンスになりそうである。

原油価格の低迷によってシェール企業のヘッジが困難になると同時に天然ガスの下落によって電気料金が下がり、電力会社の経営破綻まで懸念されています。

また原油価格下落はグレンコアのCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)を急上昇させ、エンロンと足して「グレンロン」とも言われ、株は売り浴びせられています。

グレンコアと並ぶ大手商品取引会社であるトラフィギュラ(本拠地はオランダ)が12月14日に年次報告を公表した。

同社が11月末に原油価格下落の影響で旗艦ファンドの閉鎖を余儀なくされている(前述の年次報告によれば、2008年に500億ドル強の規模を誇っていた商品ファンドの資金は100億ドル弱まで縮小したという)。

トラフィギュラの旗艦ファンドとは「ガリーナ・メタルズ・ファンド」です。

これですね。

トラフィギュラ:旗艦商品ファンドを閉鎖、厳しい市場環境で ブルームバーグ

商品取引会社トラフィギュラは30日、旗艦ファンド「ガリーナ・メタルズ・ファンド」の閉鎖を明らかにした。

石油や銅など素材相場が下落した影響で閉鎖を余儀なくされたヘッジファンドがまた一つ増えた。

日本と関係ないと思ったら大間違いであり、こういった企業やファンドに日本のメガバンクや生損保も投融資しています。

日本にも直撃してくるということです。

原油価格の下落は広範囲に影響を及ぼしています。

一体どれほど影響を拡大していくのかは誰にも分かりません。

ただ神のみぞ知っている。

1バレル30ドル台で色々とざわついているわけです。

昔はエンロン一社でしたが、今ではエンロンのように簿外債務を巨大に膨らませている商品取引会社が色々あると推測されています。

グレンコアだけではないということです。

原油価格の想定外の下落は、2001年に破綻した米エンロンが先物取引で大やけどしたように大手商品取引会社の簿外債務も急拡大させている可能性が高い。

1990年代後半の原油価格下落をきっかけに経営破綻した米エンロンは、経営破綻するまで最高益を誇っていた。

大手商品取引会社の最高益の決算が粉飾決算でないことを祈るばかりである。

恐らくその可能性が高い。

このまま原油価格が下落していきバレル20ドルを割ってくるような事態となれば、世界経済は本当に崩壊していくかもしれません。

逆オイルショックの衝撃は隕石の衝突に匹敵するかもしれません。

今後、原油価格がどう動いていくのか注視しなければならない。

原油価格の下落とアメリカの利上げが引き金となったと後世言われることになるかもしれません。

原油安に流れを一変させた2008年7月のECBの利上げが金融危機のトリガーの1つになった(2カ月後に破綻したリーマン・ブラザーズは原油高に望みをかけていた)ように、16日のFRBの利上げ決定が次の金融危機を誘発すると懸念する専門家も出始めている。

それまでドル安によって原油のドル決済、いわゆるペトロダラーにより原油収入が減少していた非OPECは減産によって原油価格を上昇させます。

一時バレル147ドルにまで上昇しましたが、ECBを含めた各国の利上げにより景気が鈍化し、原油高にかけていたリーマンははしごを外されます。

リーマン・ショックの引き金はECBの利上げが引きましたが、今回の金融危機はアメリカが先月行った「利上げ」がその引き金を引くかもしれないと言われています。

不景気なのに「利上げ」をし、金融を世界的に引き締めました。

世界的に不況となりますと原油需要も低下していく。

すると供給過剰のデフレと原油価格の下落を招き、それがジャンク債市場を直撃し、様々な商品取引会社に悪影響を及ぼしていきます。

原油価格の下落の度合にもよりますが、国際石油メジャーにも影響がいずれ出てくるのではないでしょうか。

原油価格が下落していくだけで世界経済の崩壊を懸念しなければならなくなった。

原油がなければ経済は営めませんが、その経済活動が依存しているある意味根源的な原油に当の経済が滅ぼされるかもしれないのは皮肉です。

人間が神の体の信頼を裏切ったために神の体の報復を受けているのではないか。

依存しているものに滅ぼされるというのは、何とも因果応報を感じます。

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コメント

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