無意味な審議

既に終わっている協定ですが、日本のTPPに対する見解はこうです。

TPP「米国抜きでは成り立たない」と日本主張 豪州では中国主体のRCEPに軸足移す意見も 産経

日本側はトランプ氏の翻意を促そうとしていたようですが、ゴルフクラブぐらいではトランプ氏の信念はひるがえりそうにありません。

日本政府は「米国抜きのTPPは成り立たない」(経済産業省幹部)との立場。

19日の首脳会合は、失われつつあるTPPの求心力を取り戻す場でもあった。

安倍首相がTPPにこだわるのは、日米主導の貿易秩序を形成するという戦略的意義を重視しているからだ。

ビショップ豪外相らは米国抜きの東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に軸足を移す可能性に言及しているが、安倍首相は「RCEPは米国が入っておらず、国内総生産(GDP)最大の国は中国だ」と警戒感を隠さない。

RCEPに注力する中国が安全保障面でも影響力を増す恐れが念頭にある。

外交筋は表情を曇らせてこう漏らした。

「トランプ氏は、中国による米国の覇権への挑戦に対応することがTPPの狙いだということにまだ気付いていない」

つまり保護貿易主義の抑止だの自由貿易の推進だのは、あくまで建前であり、政治家のいつもの口先の嘘だと言っているわけです。

TPPを推し進める本当の狙いは中国への牽制だと言ってしまっている。

TPPはアメリカ主導であり、RCEP(アールセップ)は中国主導です。

もちろん建前上RCEPはアセアンが中核ですが、黒子として中国が主導しているわけです。

TPP対RCEPというのは、要は米中の覇権争いのことであり、最終的なゴールであるFTAAP(エフタープ)にしても、あくまで日米としてはTPPをインキュベーター(ふ卵器)としたアメリカ主導のものにしたかったわけであり、中国は本音としてはRCEP(アールセップ)をベースにしたいのでしょうが、それができないからAPECをインキュベーターとしたFTAAP(エフタープ)を主張している。

将来のFTAAP(エフタープ)をアメリカが主導するのか、中国が主導するのかの米中覇権争いをしているのです。

そのアメリカ主導のTPPがトランプ氏によって粉々に崩壊したわけです。

次世代の自由貿易圏であるFTAAP(エフタープ)を主導するのは、今のところアメリカより中国有利ということです。

FTAAP(エフタープ)で膨大な利益を得るのは、それを提唱したアメリカではなく、中国です。

ソース

現在12か国のTPPでの経済効果は、アメリカは「766億ドル」、日本は「1046億ドル」です。

対するアセアンは「622億ドル」であり、中国と韓国の経済効果はマイナスです。

TPPのGDPは「38%」ですが、アメリカが抜けますのでこれより小さくなります。

これがRCEP(アールセップ)になりますとアメリカへの経済効果はマイナスであり、日本は「958億ドル」に減少します。

対する中国は「2497億ドル」、韓国は「820億ドル」、アセアンは「775億ドル」の経済効果です。

RCEP(アールセップ)が実現しますと世界人口の半数を占める人口「34億人」となり、GDPは「20兆ドル」、貿易総額は「10兆ドル」となり、BRICS(ブリックス)に匹敵します。

人口比は世界総人口の「50%」、GDPは世界のGDP総額73.5兆ドルの「27.2%」の広域経済圏となります。

ちなみにAPECのGDPは世界のGDPの「56%」です。

RCEP・日EU-FTA・TPP・TTIPのメガFTAのうち二つが致命的に行き詰まっています。

というかトランプ氏によってTPPは崩壊しました。

アメリカ抜きのTPPでは、その後のFTAAPにおいて主導的立場に立ち得ませんから崩壊と言っていいのではないか。

にも拘わらずTPPは、国会で真面目な顔して未だに審議されており、笑えます。

国会議員本人らも分かってやっているのですが、安倍政権がどうしてもやめようとしないので、茶番に付き合わされています。

参議院の環太平洋パートナーシップ協定等に関する特別委員会です。

ほんとむなしい審議をしています。

一昨日11月24日の参議院での審議です。

どの動画も1、2分ほどです。

これは昨日11月25日の参議院の審議です。

内田聖子氏(公述人 NPO法人アジア太平洋資料センター代表理事)です。

何故、死んだTPP協定が今もって国会で、粛々と議論され続けているのか。

急いでTPPを批准しなければならない合理的な理由は、もはやない。

意味不明だと。

萩原伸次郎氏(公述人 横浜国立大学名誉教授)も同じです。

オバマ大統領もTPP批准を既にあきらめている。

TPPは発効できず、成立しない。

歴史的なゴミ箱に入れられた協定である。

国会でのTPP審議の意義は、基本的に崩壊していると考えている。

TPP審議の意味はない。

舟山康江氏(民進党・新緑風会)です。

TPP審議の意義がどこにあるのかな、と率直に感じている。

大門実紀史氏(日本共産党)です。

何故、TPPをここでまだ審議しているのか、と。

ここで審議しているTPP協定は発効しないわけですから、それを承認しても意味ないわけですね。

でもどうしても安倍さんとか与党が承認してくれと、私たちも困っている。

森ゆうこ氏(希望の会(自由・社民)です。

崩壊しているTPP法案を、どうしてなお進めようとしているのか理解できないと言っています。

ほんとは理解しているのですが、試合が終わったのに、なお試合をしようとしている。

トランプ氏の当選でTPPは終了ですが、成長戦略の一つにTPPを上げておりましたので失敗を認めることができないのでしょう。

だからTPPドタバタ劇を演じている。

こういうのを潔くないとかしつこいとか言います。

TPPをあきらめた途端、中国主導のRCEP(アールセップ)に乗っ取られます。

日本もRCEPに参加しておりますが、その前に日中韓FTAができなければRCEPもできませんので、日本は日中韓FTAを意図的に妨害していくかもしれません。

RCEPが実現しますと、明らかに日本は中国の傘下に置かれることになります。

日本が中国の属国化していきますので、TPPで未だに駄々をこねているのでしょう。

ボンボン総理の面目躍如と言ったところでしょうか。

それが国会の審議を滑稽なものにしている。

死んだ法案を生き返らせようとしているわけです。

イールドカーブ付きQQEにしろ、TPPにしろ、死体に輸血をしたがる首相です。

ゾンビに輸血しても生き返ることはありませんけどね。

トランプ氏が翻意するならば別ですが、その可能性はないでしょう。

ラザロ(TPP)よ、出て来なさい」の世界です。

奇跡とおまじないの世界ですね。

卜占で政治を行う3500年前の殷の時代みたいです。

あるいはエジプトのミイラの世界です。

死後、生き返ると思ってミイラにするわけですね。

TPPも生き返ると信じているのでしょう。

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コメント

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