国際

イエレン議長の異変

10月15日、アメリカの消費者物価指数が発表されました。

米・消費者物価指数(前月比/前年比)

前月比で「マイナス0.2%」、前年比で「0.0%」で変わらずとなっています。

食品とエネルギーを除いた9月の消費者物価指数、すなわちコアCPIは前月比「0.2%」、前年比「1.9%」であり、このコアCPIを見ればFEDが目指す「2.0%のインフレ」に近くなっています。

米・消費者物価指数(コア)(前月比/前年比)

コアCPI「1.9%」の部分を見ますと予想を上回っているとなり、下記のような記事になります。

ドル反発、予想上回る米コアCPIで=NY市場 ロイター

総合CPIの前月比「マイナス0.2%」、前年比「0.0%」の指数を見ますと下記のような逆の報道となります。

米CPIの低迷、FRB利上げ判断に暗雲 WSJ

アナリストらは、全体のCPIが伸び悩む一方でコアのCPIが順調に上昇するなど、9月の統計は強弱混在する内容だったと指摘する。

結局、他の指数を見て判断するしかないわけです。

米・NY連銀製造業景気指数

10月のNY連銀製造業景気指数は「マイナス11.36」であり、3か月連続のマイナスです。

市場予想の「マイナス8.0」をも下回っています。

あまりいい数字とは言えません。

米・生産者物価指数(前月比/前年比)

生産者物価指数(PPI)の前月比は「マイナス0.5%」、前年比は「マイナス1.1%」となっています。

生産者物価は下落基調です。

ただ食品とエネルギーを除いた物価は、コアCPIにしろコアPPIにしろ上昇傾向ですから原油価格が上昇に転じれば2%のインフレも可能かもしれません。

米・小売売上高(前月比/除自動車)

9月の小売売上高は前月比「0.1%増」であり、予想の「0.2%増」を下回りました。

この数字もさえない数字です。

自動車を除いた小売売上高は前月比「マイナス0.3%」であり、減少しています。

雇用環境も失業率が「5.1%」と低下傾向であり、不完全失業率(U6)も低下傾向です。

ただ労働参加率が62.4%と1977年以来の低い数値であり、これが失業率低下の原因とも言われています。

労働参加率が下がれば、失業率も下がるのです。

労働不参加人口は9460万人であり、ほぼ1億人です。

“They Just Don’t Want A Job” – The Fed’s Grotesque “Explanation” Why 94.6 Million Are Out Of The Labor Force ゼロ・ヘッジ

これが失業率の統計に入っていません。

ゼロ・ヘッジでは「オークンの法則」から本当の失業率を割り出しています。

Dear Janet Yellen, Here Is All You Need To Know About The US Economy: True Unemployment Is Over 12% ゼロ・ヘッジ

通常の報道では失業率は「5.1%」となっているのですが、これが「オークンの法則」と矛盾しているようです。

私もこの「オークンの法則」というのはよくわからないのですが、実質成長率と失業率の関係の法則らしく、ゼロ・ヘッジでは失業率が1%上昇すれば、実質成長率が2%低下するようなことを言っています。

アメリカ経済の指標には、何か合算されていないものがある。

失業率のデータは非常に間違っていて、実際の失業率ははるかに高いと述べています。

ゼロ・ヘッジが、オークンの法則から導いたアメリカの本当の失業率は「12%超」です。

青の折れ線グラフが、通常の報道で見かける失業率ですが、赤の点線の折れ線グラフが「オークンの法則」が言外に明らかにしている本当の失業率です。

確かに「12%超」ですが、驚くべきは2008年のリーマン・ショックから失業率が「10%」に急上昇し、その後低下していったのかと思えば、実際は逆であり、リーマン・ショックの頃よりも失業率は、むしろ悪化を続けている事実が明確になっています。

もちろんこの数字は完全失業率、いわゆる「U3」のことでしょう。

リーマン・ショックから失業率は下がっているのではなく、一貫して上がっているのです。

もしゼロ・ヘッジの言うことが事実ならば、失業率「12%超」の環境で「利上げ」などできるものではありません。

親愛なるジャネット・イエレン議長、あなたは利上げを再考することができます

と記事は結んでいます。

これは政府当局者やFEDが、経済の見かけを良く見せるために、統計を粉飾しているということでしょうか。

間違ったデータからは間違った結果しか生まれません。

間違った教義からは間違った世界しか生まれないように。

Fed Refuses To Comment On Yellen’s Health

これは「FEDはイエレン議長の健康問題に関してのコメントを拒否した」と言う記事です。

ここではマサチューセッツ大学アマースト校で講演しているイエレン議長の動画が貼られています。

ご覧いただければ分かりますが、少し異常です。(3分)

同じフレーズを何度も繰り返したり、無言でうつむいてしばらく沈黙したり、講演中に停止したり、原稿の単語を読むことができなかったりと健康問題を疑われる動画です。

これは霊的に何かあるのかもしれません。

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コメント

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