国力の陸封化現象

7月9日、イギリス政府は正式に国民投票のやり直しを否定しました。

国民投票やり直し、正式に否定=EU離脱「最善の結果目指す」-英政府 時事

英政府は9日、英国の欧州連合(EU)離脱を決めた6月23日の国民投票について、やり直しを求める請願を正式に拒否した。

「(国民投票の)決定は尊重しなければならず、(EU離脱)交渉が英国民にとって可能な最善の結果となるよう、政府は全力を尽くす」と説明している。

これでイギリスのEU離脱は正式に決まったと見ていいのではないか。

保守党の党首選が9月9日に行われる予定でしたが、対抗馬のレッドソム氏が11日に撤退したことによって早々とテリーザ・メイ内相が次期首相に就任することが決定しました。

メイ次期首相も明確に国民投票のやり直しを否定しています。

<英国>新首相メイ氏、きっぱり「国民は離脱決めている」 毎日

英国の新首相にテリーザ・メイ内相(59)が就任することが11日、決まった。

就任決定を受けてメイ氏は同日夕(日本時間12日未明)、英議会前で演説し、欧州連合(EU)からの離脱を決めた国民投票の結果について「(国民は)離脱を決めている」として、国内を混乱させる可能性のある2度目の国民投票や、EU離脱後の再加盟の可能性を否定した。

EU離脱後の再加盟まで否定しています。

メイ氏の意図は、移民の流入を規制すると同時にEU単一5億人市場に、今後も有利な条件でアクセスすることですが、EU当局者がそれを許すとは思えません。

少し甘いのではないかと思います。

メイ次期首相は、EU側がさんざん催促している早急な離脱申請を年内には行わない方針を表明しています。

EUは遅くとも2019年1月までには、離脱して欲しいという思惑ですが、メイ氏はこざかしく立ち回ろうとしています。

EU離脱を断固履行=交渉開始は急がず-メイ新首相、13日就任 時事

メイ氏は党首選に立候補後の演説で繰り返し「ブレグジット(英国のEU離脱)は文字通りブレグジットだ」と強調してきた。

一部でくすぶる国民投票やり直しへの期待や、交渉により事実上EUを離脱していないような状態に持ち込もうという中途半端な姿勢を排して離脱を進めていく意思がうかがえる。

EUとの交渉開始の引き金となる離脱通告をいつ行うかについては、まず交渉戦略を定める必要があるため「年末までには行わない」と述べており、早期交渉を求めるEU側との摩擦が強まる可能性がある。

時間をかけてじらしながら、有利な条件を引き出そうとしているようです。

ならばスコットランドや北アイルランドの独立の方が先になるかもしれません。

スコットランドと北アイルランドが先に独立すれば、ウェールズも独立していく方向となるでしょう。

イギリスの一体何を有利にしようとしているのか理解できなくなる。

もちろんイギリス政府としては、スコットランドと北アイルランドの独立を阻止しようとするでしょう。

至るところに火種が蒔かれています。

かつてフォークランド紛争なる紛争がありましたが、それは女性宰相サッチャー氏が首相の時でした。

サッチャー氏以来の女性首相であり、女性が首相の時にはフォークランドが、再び焼かれることになるかもしれません。

中南米ではフォークランド諸島とは言わず、マルビナス諸島と言うわけですが、このようなビデオゲームを作るようなお国柄です。

英テロリスト撃ち殺す「フォークランド諸島ゲーム」、アルゼンチン AFP

数世紀にわたり英国とアルゼンチンによる領有権の主張が衝突している英領フォークランド諸島(Falkland Islands)を舞台に、アルゼンチンの「警官」が英国人「テロリスト」を撃ち殺していくというビデオゲームをアルゼンチンの会社が製作した。

南大西洋上に位置し、英国が実効支配するフォークランド諸島についてアルゼンチンは数世紀にわたって領有権を主張してきた。

1982年には74日間に及んだフォークランド紛争も勃発した。

人気を呼んでいるこのオンラインゲームは、「フォークランド紛争でもしもアルゼンチンが勝っていたら」という架空の設定で、アルゼンチン人警官が英国の「テロリスト」からフォークランド諸島を防衛する。

地理的に見れば、どう見てもフォークランド諸島はアルゼンチン領土であり、ジブラルタルはスペイン領土です。

この不自然な国境線は、イギリス大英帝国時代に敷いた力と覇権による歪みであり、それが解消される時かもしれません。

すると多少のドンパチが始まるかもしれません。

イギリス領ジブラルタルもスペインは狙っています。

見捨てられる?英領ジブラルタル=EU離脱でスペイン国境封鎖か 時事

6月の英国民投票で欧州連合(EU)離脱が決まり、イベリア半島南端の英領ジブラルタルが、英本土から切り捨てられかねないと焦りを強めている。

「ジブラルタル返還」は300年に及ぶスペインの悲願。

今はEUの仲裁でスペインは手荒なまねを控えているが、EU離脱ならすぐ国境を封鎖しジブラルタルを兵糧攻めにすると危惧されている。

英国民投票の翌24日、スペイン政府からは早速、ジブラルタルについて「一定期間の英スペイン共同主権というのはどうだろうか。

一定期間終了後のジブラルタル返還でスペインは構わない」と提案が発せられた。

英政府はすぐ声明を出し「ジブラルタル市民が意に反し他国の主権下に入るような合意を絶対に結ぶことはない」と反論した。

ジブラルタルのピカード首席閣僚(首相)も「無駄口をたたきたければ見当違いの騒音を立てさせておくだけだ。

絶対にスペインの一部にはならない」と対決姿勢は鮮明だ。

ただ、国境を封鎖されれば、外界との往来は航空機や船に頼らざるを得ない。

これまでもスペインと対立するたびに国境は封鎖されたが、英本土の支援とEUの仲介で乗り切ってきた。

アルゼンチンとスペインの両国を敵に回して、イギリスは既存の領土を守れるでしょうか。

イギリス本土では既に連合王国分裂の兆候が出ています。

内憂外患という文字が浮かびます。

ブレグジット(EU離脱)以後、当面ポンドは「1.3ドル台」が下値めどでしたが、長期的には「1.15ドル」まで売られると見られています。

今はポンドが買われ、円が売られて円安傾向ですが、ここまで売られればインフレからリセッションが視野に入ってきます。

市場の動揺再び…「二番底」の恐れ ポンド安が円高圧力に 産経

先週以降、小康状態を保っていた市場で、「二番底」の恐れが現実味を帯びてきた。

動揺再燃の引き金は、英国の不動産市況が悪化し、関連ファンドの取引停止が相次いだことだ。

今後も英国発で新たな悪影響が表面化するたび、株や為替の値動きが激しくなる公算が大きい。

また、東京市場にとって大きな逆風となっているのが、英通貨ポンドの急落に伴う円高圧力だ。

ポンドが売り込まれれば、連鎖的に安全通貨の円が買われ、円高が進行。それに伴う企業業績の悪化を懸念し、株安につながるためだ。

英当局は自国の輸出増につながるポンド安を容認する姿勢との観測から、ポンドはさらに下落するとの見方が強い。

みずほ証券の鈴木健吾チーフFXストラテジストは「ポンドは対ドルで1ポンド=1.15ドル、対円で1ポンド=120円割れまで下落する余地がある」とし、「ポンド安を通じた円高圧力には注意が必要だ」と話した。

次ぎの下値めどは「1ポンド1.15ドル」であり、今は1.31ドル台を回復しておりますが、中・長期的にはここまで売られると見られています。

ポンド/ドル

イギリス政府はポンド安を容認しているようです。

大陸欧州では現在ロンドンの金融街シティからやってくるバンカーの誘致合戦に発展しています。

ロンドンからバンカーたちがやってくる、大陸欧州がオフィス準備 ブルームバーグ

ロンドンから拠点や人を移そうとする金融機関からの問い合わせ急増を見込むからだ。

アムステルダムではオフィス需要が既に増え始めている。

英EU離脱決定を受けてパリやアムステルダム、ダブリンも銀行をロンドンから引き寄せようと競い合っている。

EU離脱で英国の金融サービス関連では最大で10万人分の雇用が2020年までに失われる恐れがあるとプライスウォーターハウスクーパースは試算。

金融機関が決済やデリバティブ(金融派生商品)取引の業務をEU内に移し、この雇用が大陸欧州に移動する場合、100万平方メートルのオフィススペース需要が生じる可能性があるとキャピタル・エコノミクスは見積もった。

「概算で70万人というロンドンのバンカーの5%でもここにやってくればインパクトは大きい」

イギリスのバンカーは70万人ではなく、90万人と述べている人もいますが、70万人のバンカーの5%とは、3万5000人であり、10万人となりますと全体の14%が大陸欧州に移転することになります。

しかもEUは銀行の監督業務やクリアリングハウス(決済機関)を、ロンドンからユーロ域内に移そうとしており、それを見込んだバンカーの誘致競争をしています。

<英EU離脱>仏、シティーの銀行誘致へ…税制優遇策を発表 毎日

フランス政府も誘致に乗り出しています。

フランス政府が、ロンドンの国際金融街シティーに拠点を置く金融機関の誘致に乗り出した。

シティーから移転を検討する銀行に対し、パリを選ぶよう強くアピールした。

バルス首相は「我々は金融の中心を築く。今がフランスに来る時だ」と強調。

国外からの移住者に対し、国外に持つ資産の課税除外期間を現在の5年から8年に延長することや、所得税の最高税率を75%から50%に引き下げる方針を示した。

英国のEU離脱を巡っては、経営環境が不透明になるとして、シティーに拠点を置く米英などの大手金融機関が相次いで移転の検討に着手している。

イギリスでの金融サービス業の空洞化が予想されます。

かつて「Creator’s Report」で神理の陸封化現象を扱ったと思いますが、この現象は国力の陸封化現象と言えます。

かつて平井和正氏は、日本は文化の陸封化現象を起こしていると言いました。

陸封化現象とは、広い大海で生息していた魚類が、環境の変化で内陸地帯に封じ込められ淡水魚となりますと、本来大型の魚類が小型の魚類に変化していく現象のことを指します。

大海で泳いでいた大型魚サクラマスが陸封化しますとヤマメという小さい川魚に変化していき、大型魚のベニザケは陸封化によって淡水化し、小さいヒメマスに変化していく。

大きい海と切り離されて内陸地帯に封じ込められますと、本来大きな魚も小さい魚に変わっていきます。

これを陸封化現象と言いますが、昔の漫画家や作家は、漫画以外のあらゆる分野の書物を読み込んでいたが、今の漫画家や作家は自己の分野の書物しか読まない。

平井さんは文化の衰退は、この陸封化現象が原因になっていると言いました。

EUという大きな海と切り離されますと、本来大国である国も小さい国に変化していく。

ブレグジットがもたらしたものは、国力の陸封化現象です。

神理の陸封化現象、文化の陸封化現象等があり、今ブレグジットで現象化しているのは、国力の陸封化現象です。

大国が小国になっていくわけですね。

大きい海から切り離されますといかなる大きな存在も小さい存在に変化していく。

言うまでもなく、この大きな海とは神の御心を指します。

大きな大宇宙と神の存在から切り離された人類や文明は、小さな存在となり、わが星ですら良化できない卑小な存在となる。

信仰とはこの永遠に巨大なる神の存在と切り離されることなく、小型化することもなく、大きな存在になっていく道のことを指します。

事実、大宇宙と切断されますといかなる個人であれ、国家であれ、文明であれ、卑小な存在となり、悪と化します。

神への信仰などは人間として最低限の義務でしょう。

これが理解できないならば、お気の毒なことだと思います。

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コメント

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