国際

地球沸騰化時代の到来

リトアニアの首都・ヴィリニュスで先月の7月11日と12日に開催されたNATOサミットにおいてヌーランド国務次官が、NATOが第三次世界大戦を起こすことを決定したという情報が流れておりましたが、そのせいかどうか知りませんが、かつてなかった圧力が現在、ロシアにかかっています。

ポーランドがベラルーシへの攻撃を準備しているという情報をロシアが掴んでいるのです。

ベラルーシ攻撃はロシアへの攻撃、プーチン氏 ポーランドに警告 ロイター

ロシアの隣国で緊密な同盟国のベラルーシへのいかなる攻撃もロシアに対する攻撃とみなすと警告した。

「ベラルーシへの攻撃は、ロシア連邦への攻撃を意味する」とし、「われわれはあらゆる手段を用いてこれに対応する」と主張した。

ベラルーシ当局は20日、ポーランド国境から数マイルしか離れていない軍事演習場でワグネルの戦闘員がベラルーシ特殊部隊の訓練を始めたと発表した。

ロシアはここ数週間、ベラルーシで初めてとなる戦術核兵器の配備を始めた。

ナチスのポーランド侵攻によって第二次世界大戦の火ぶたが切って落とされたわけですが、またもポーランドです。

ポーランドはNATO加盟国ですのでロシアがポーランドを攻撃すれば、NATOの集団的自衛権が発動し、ロシア対NATOの全面戦争に発展していくことになります。

まさに第三次世界大戦が始まってしまうのです。

プーチン大統領は国民に向けて緊急声明を発表しています。

プーチン大統領 : ロシア大統領として、 私は準備を整える必要があると考えています。

NATOとの戦争の準備でしょうね。

大救世主が死亡した年ですので、何が起こっても驚きません。

「終わり」が始まったのかもしれないのは、西側だけではありません。

日銀もYCC(イールドカーブ・コントロール)を修正しました。

「運用の柔軟化」なんて言っておりますけれども、実質的には修正であり、1%の利上げです。

【日本市況】長期金利が急上昇、日銀YCC柔軟化決定-株安、円上昇 ブルームバーグ

日銀は金融政策決定会合で28日、YCCでの長期金利上限の0.5%は維持した上で、長期金利の指し値オペ利回り水準を従来の0.5%から1.0%に上げることを決定した。

「小さなステップではあるが、重い一歩だった」

「1%を超えて長期金利が上昇しないように、1%の水準では連続指し値オペで金利上昇を抑制する」

0.6%で早速、指し値オペで金利を押さえつけておりましたが、1%まで容認した限り、ここまでは安心して売られます。

今後、国債価格が下落していくことが分かっていながらそれをいつまでも持っている者はおりませんので1%までは売られるでしょう。

ソース

今回は一挙に0.5%上げて「1%」まで容認しておりますが、事実上のYCCの形骸化であり、撤廃でしょうね。

いずれ1%を超えて容認していくのも時間の問題です。

ただ金利が1%上昇すれば、日銀は「28.6兆円」の保有国債の含み損を抱えることになります。

2%上昇すれば含み損は「52.7兆円」です。

あれ、終わってる。

物価の上昇率も上方修正しています。

今年度の生鮮食品を除く物価上昇率見通しを2.5%(4月時点は1.8%)に上方修正。

このほか、24年度は1.9%(同2.0%)、25年度は1.6%(同1.6%)と予想した。

円安が進めば、インフレも進みますので円安抑制効果も狙ったのでしょうが、一時的に円高に振れただけでじわりじわりと再び円が売られています。

現在「142円70銭」まで売られています。

ブラウン・ブラザーズ・ハリマン(BBH)は、今回の日銀の措置を「中途半端な試み」とし、「彼らは実に何の役にも立たないもののために、多くの信頼を無駄にした」と侮蔑しており、「市場が日銀を信じていないことを物語っている」と付け加え、このままでは1ドル145円までは確実に上昇すると述べています。

YCCの事実上の撤廃は、短期金利の正常化となり、住宅ロ―ンを変動金利で組んでいる人達は連鎖破綻していくでしょうね。

住宅ローンを組んでいる人は、ほとんどが変動金利ですから大変な事態が予想されます。

幸福の科学と同様、日本経済も破綻していくかもしれません。

あの教団は昔から日本と運命を共にしていますからね。

アメリカでも新たな銀行破綻です。

地銀のパックウェストはカリフォルニア銀行との合併で破綻を免れておりますが、カンザス州のハートランド・トライステート銀行は債務超過に陥り、業務停止に追い込まれ、破綻しています。

ドリーム・ファースト銀行に移管されています。

今年に入って銀行破綻は4行目です。

ソース

ソースによれば、2021年と2022年は1行も破綻していないわけですが、今年は既に4行破綻しています。

破綻銀行数と資産規模から見ますと、今年の銀行破綻は既にリーマン・ショックの規模を超えています。

ソース

2001年から2023年の現在まで「565行」の銀行が破綻しています。

赤線が破綻した銀行の数であり、緑の線が資産規模(100万ドル単位)です。

リーマン・ショックが起きた2008年に破綻した銀行は「25行」であり、その資産規模は「3735億8880万ドル(53.1兆円)」であり、その影響を引きずった翌年の銀行破綻は「140行」であり、その資産規模は「1709億0940万ドル(24.3兆円)」です。

2008年と2009年を合計すれば、2年で「165行」破綻しており、その資産規模は「5445億ドル(77.3兆円)」ですが、今年は既に「4行」の銀行破綻で、その資産規模はリーマン・ショックを超え「5486億3900万ドル(78兆円)」に膨らんでいます。

今年の銀行破綻は、1行1行が如何に規模の大きい銀行であったか分かります。

2010年の銀行破綻数「157行」と資産規模「965億1400万ドル(13.7兆円)」を含めますと、リーマン・ショックを超えたとは言えませんが、2008年から2012年までの5年間を見ますと「465行」が破綻しており、2001年から2023年までの破綻数「565行」の「82%」を占めています。

やはりリーマン・ショックの影響の甚大さが数字にあらわれています。

現在、銀行は現金をため込み、融資しないように貸し付け基準を厳格化しており、信用収縮が懸念されている状況ですが、ウォール街がついに警告を出しました。

ウォール街、大いなる信用収縮に備え-貸し付け条件厳格化が現実に ブルームバーグ

最近のバンカー調査の結果が信頼に足るとすれば、大いなる信用収縮が大西洋の両岸でいよいよ近づきつつある。

先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での0.25ポイントの利上げ決定後、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、融資担当責任者のヒアリング調査の結果(31日公表)で、貸し付け基準の厳格化が示されるとの見通しを示唆した。

落ち込みがどの程度になるか注目される。

かねて予想されていた貸し付け条件の厳格化が実際に起きつつあると言える状況だ。

米国と欧州のインフレ調整後の国内総生産(GDP)が来年末までに1-2%前後押し下げられる恐れがあるとみている。

逆イールドも今世紀最大規模のものになりそうであり、ずっと逆イールドが続いています。

ソース

通常は長期の債券の方が利回りが高いのですが、短期の債券の利回りの方が長期の債券の利回りを上回る現象を逆イールドと言います。

代表的な2年債(4.875%)と10年債(3.975%)を比較してもずっと逆イールドが続いています。

1年債や3年債、5年債や7年債と比較しても逆イールドです。

これが不気味にずっと継続しているのです。

逆イールド(長短金利の逆転)が出ますとかなりの高確率でアメリカはリセッションに陥っています。

俗にリセッション(景気後退)は、この逆イールドが解消した後と想定されておりますので今のところリセッションは警戒はされておりますが、まだ来ないと思われています。

逆イールド解消後は、何か未知の怖ろしい状況に直面するかもしれません。

異常気象による気候災害でしょうか。

世界中で自然災害が多発しています。

インドは土石流によって死者が「27名」、「50名~60名」の行方不明者を出しています。

中国の北京市でも7月29日から続く豪雨によって死者「11名」が出ています。

北京市、豪雨で11人死亡 27人が行方不明 産経

中国メディアは1日、北京市で7月29日から続く豪雨の影響で、これまでに11人が死亡し、27人が行方不明になったと報じた。

死者のうち2人は、救助作業中だった消防隊員らだという。

市内各地で道路が冠水し、山崩れなども発生。

これまでに約4万5000人が被災し、12万人以上が避難した。

中央気象台は29日に、北京などで12年ぶりに最高レベルの「豪雨赤色警報」を出していた。

12年ぶりに最高レベルの警報が出ているということは、2011年以来と言うことでしょう。

欧米に襲来している強烈な熱波も至るところで自然災害を引き起こしており、カナダの森林火災に続いて、イタリアでは23都市に警報が出され、サルデーニャ島ではスマホも高熱でダウンしています。

ギリシャのロードス島では、7月18日に発生した山火事が2週間燃え続け、「5名」の死者と「3万人」が避難しています。

ケルキラ島でも24日までに「2500名」が避難しています。

エビア島でも山火事が発生しており、ギリシャでは7月13日以降「600件以上」の山火事が発生しています。

欧米に襲来した熱波によって北アフリカのアルジェリアとチュニジアでも山火事が発生しています。

アルジェリアで山火事、34人死亡 チュニジアでも300人避難 AFP

北アフリカのアルジェリアは24日、熱波の影響による山火事で、これまでに34人が死亡したと明らかにした。

内務・地方自治・国土整備省によると、気温が48度に達する中、強風にあおられ、16県97か所で火災が発生。

住宅地を襲った山火事で兵士10人を含む34人が死亡した。

アルジェリアでは毎夏、山火事が発生する。

だが今年は、地中海沿岸諸国に記録的暑さをもたらした熱波により状況は悪化している。

一方、隣国チュニジアでも24日、気温が50度近くになる中、アルジェリア国境近くの森林で先週に続いて山火事が発生した。

科学者らは地中海地域を気候変動による山火事発生の「頻発地帯」と位置付けている。

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)はさらなる熱波、不作、海面上昇、外来種の侵入を警告している。

到るところで山火事が発生しておりますが、アメリカのカリフォルニアでもヨーク・ファイアが猛威を振るっています。

火災旋風まで発生しています。

ジョシュア・ツリーに迫る脅威、山火事で「火災旋風」発生 米加州 AFP

米カリフォルニア州モハベ国立保護区で発生した大規模火災が7月31日、制御不能な状況になった。

火災旋風も確認されており、米南西部ほぼ全域に生育するジョシュア・ツリー(ユッカ・ブレビフォリア)への延焼が懸念されている。

2020年に発生した山火事では130万本が焼失した。

豪雨と山火事、いわゆる火と水の浄化です。

尋常ではない災害です。

世界における最高気温はこれです。

ソース

この記録が今後どんどん塗り替えられていくわけです。

これだけ化石燃料を使用すれば、温暖化しないはずがありません。

去年、石炭の消費量が過去最高を記録しています。

世界の石炭消費、昨年は過去最高更新=IEA ロイター

国際エネルギー機関(IEA)は27日、昨年の世界の石炭消費が3.3%増の83億トンと、過去最高を更新したとの報告書をまとめた。

IEAは石炭消費量の高水準は今後も続くと見ています。

何か虚しく聞こえるわけですが、国連のグテーレス事務総長は、地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来したと警告しています。

「地球沸騰化時代が到来」 国連事務総長が警告 WMO、7月は史上最も暑い月 産経

世界気象機関(WMO)と欧州連合の気象情報機関コペルニクス気候変動サービス(C3S)は27日、今年7月は観測史上最も暑い月となる公算が「極めて大きい」と発表した。

これを受け、国連のグテレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告し、各国に気候変動対策を強化するよう訴えた。

地球が沸騰するそうです。

記事にあるWMO(世界気象機関)のリリースはこれです。

Copernicus and WMO: July 2023 is on track to be the hottest month on record コペルニクスとWMO

これまで記録上最も暑かった7月は2019年7月でした。

コペルニクス気候変動サービス(C3S)によれば、2023年は記録上最も暑い6月に続き、最も暑い7月になる可能性が極めて高いと言っています。

ソース

史上最も暑い年となった2016年は濃い赤線であり、今年は明るい赤線で示されています。

今まで記録された前回の記録は、2016年8月13日に記録した「16.80℃」ですが、7月は連日この気温を上回っています。

ERA5のデータは、7月の最初の23日間の世界の平均表面気温が「16.95°C(上記グラフの2023年)」 であったことを示していますが、これは現在最も暑い7月であり、ERA5の記録の中で最も暑い月であった2019年7月の月間記録である「16.63℃(上記グラフの2019年)」を大きく上回っており、これら両方の記録が今年の7月に破られるのはほぼ確実と言っています。

海面水温(SST)も異常値を叩き出しています。

ERA5のデータによれば、7月19日の海面水温(SST値)は「20.94℃」でした。

これまでに記録された最高値は、2016年3月29日の「20.95℃」であり、今年の7月19日の海面水温は、最高値からわずか「0.01℃」下回っただけです。

ただグラフを見ますと今年の5月以降異常に上振れしており、通常の海面水温とは明らかに異なっていることが分かります。

糸の切れたタコみたいな記録です。

なるほど確かに地球沸騰化時代が到来したのかもしれません。

明らかに今までとは異なる数字が出てきています。

特に来年の気温は恐ろしいことになっているでしょうね。

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